レクサスRXでテレビキャンセラー取り付けのための全知識

レクサスRXでのドライブをより快適にするため、テレビキャンセラーの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。同乗者が走行中にテレビやDVDを楽しめるようになる便利なアイテムですが、その一方で「走行中に使うと捕まるのでは?」「車検は通るのか?」といった法的な不安や取り付け工賃はいくらかかるのかという費用面での疑問がつきまといます。
また、ディーラーやオートバックスでの対応はどうなのか、取り付けによる不具合やデメリット、弊害はないのかといった点も気になるところです。
みんカラなどの口コミサイトを見ると、ブルーバナナやデータシステムといった様々な製品の情報が溢れていますが、どれを選べば良いのか迷ってしまいます。運転者による走行中の画面注視が法律で禁止されていることは大前提として、正しく安全に活用したいものです。
この記事では、レクサスRXのテレビキャンセラーに関するあらゆる疑問や不安を解消し、後悔しないための知識を専門家の視点から徹底解説します。
記事のポイント
- テレビキャンセラーの法的リスクと車検への影響
- 取り付けによる不具合やデメリットの具体的な内容
- ディーラーやカー用品店での工賃と対応の違い
- 主要なテレビキャンセラー製品の特徴と選び方
レクサスRXのテレビキャンセラー導入前の確認事項
- 走行中にテレビを見ると捕まるのか
- 運転者の視聴は道路交通法で禁止
- テレビキャンセラーは車検に通るのか
- 取り付けによるデメリットや弊害は
- ナビや安全機能に起こりうる不具合
走行中にテレビを見ると捕まるのか
結論から言うと、運転者が走行中にカーナビやテレビの画面を注視する行為は道路交通法違反となり、取り締まりの対象となります。
ただし、テレビキャンセラーを装着すること自体は違法ではありませんが、それを使用して運転者が画面を見ながら運転すれば、「ながら運転」として罰則が科せられます。
あくまでテレビキャンセラーは、運転者以外の方、つまり助手席や後部座席の同乗者が楽しむためのものであると正しく理解する必要があります。
携帯電話やカーナビなどの画面を注視する「ながら運転」は、2019年12月から厳罰化されています。
- 交通の危険を生じさせなかった場合
6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金、反則金(普通車の場合18,000円)、違反点数3点 - 交通の危険を生じさせた場合(事故など)
1年以下の懲役または30万円以下の罰金、違反点数6点(免許停止)
これらの罰則は、事故を未然に防ぐための重要なルールです。テレビキャンセラーを使用する際は、この点を絶対に忘れないようにしてください。
運転者の視聴は道路交通法で禁止
前述の通り、運転者が走行中に画面を2秒以上注視する行為は、道路交通法で明確に禁止されています。これは、たとえテレビキャンセラーを装着していても変わることはありません。
一方で、同乗者がテレビを視聴したり、ナビを操作したりすることについては、何ら法的な問題はありません。高速道路での長距離移動や交通渋滞に巻き込まれた際など、同乗者が退屈せずに過ごせることは、結果的に運転者のストレス軽減にもつながり、安全運転に貢献する側面もあります。
重要なのは、「誰が」見るかということです。テレビキャンセラーは、あくまで同乗者のための装備と心得て、運転手は運転に集中する。このルールを徹底することが、安全で快適なカーライフの鍵となります。
このように、テレビキャンセラーは使い方を間違えなければ非常に便利なアイテムです。ルールを守って正しく活用することが何よりも大切です。
テレビキャンセラーは車検に通るのか
テレビキャンセラーを装着した状態での車検の可否は、多くの方が気にされるポイントです。結論として、テレビキャンセラーが装着されていること自体が原因で車検に通らなくなることは基本的にありません。
なぜなら、テレビキャンセラーは道路運送車両法の保安基準で定められている項目に直接抵触するパーツではないからです。車検の検査ラインでは、走行中にテレビが映るかどうかをチェックする項目は存在しません。
ただし、注意点も存在します。ごく稀にですが、検査員個人の判断やディーラーの方針によっては、安全上の観点から好ましくないと見なされるケースも考えられます。特にディーラーでの車検の場合、純正品以外のパーツが装着されていることで何らかの指摘を受ける可能性はゼロではありません。
車検時のポイント
- テレビキャンセラーの装着自体は保安基準違反ではない
- 多くの場合は問題なく車検を通過できる
- 手動でON/OFFを切り替えられるタイプの製品であれば、車検時にはOFFにしておくのが無難
- ディーラー車検の場合は、事前に相談しておくとスムーズ
もし心配な場合は、製品に付属しているスイッチで機能をオフにしておくか、事前に車検を依頼する業者に相談しておくとより安心して臨むことができるでしょう。
取り付けによるデメリットや弊害は
走行中にテレビ視聴が可能になるという大きなメリットがある一方で、テレビキャンセラーの取り付けにはいくつかのデメリットや弊害も存在します。これらを理解しておくことは、後悔しない選択をする上で非常に重要です。
製品の種類や車種によって異なりますが、一般的に以下のような点が挙げられます。
- ナビゲーション機能への影響
製品によっては、テレビ視聴中にナビの自車位置が停止したり、不正確になったりすることがあります。 - 車両の安全運転支援システムへの影響
レーンキープアシストやアダプティブクルーズコントロールなどの機能が、正常に作動しなくなる可能性があります。 - 車両保証の問題
ディーラーによっては、社外品であるテレビキャンセラーの取り付けが原因でナビゲーションシステムや関連する電装系のメーカー保証が受けられなくなる場合があります。 - 取り付け作業のリスク:ナビ周りのパネルを脱着する際に、内装に傷をつけてしまうリスクや配線を誤って車両にダメージを与えてしまうリスクが伴います。
特に、近年のレクサスRXのように高度な電子制御システムを搭載した車両では、安価で品質の低い製品を取り付けると予期せぬトラブルを引き起こす可能性が高まります。
製品選びと取り付け業者の選定は、慎重に行う必要があります。
ナビや安全機能に起こりうる不具合
前述のデメリットの中でも、特に注意すべきなのがナビゲーションや安全機能に起こりうる具体的な不具合です。従来のテレビキャンセラーの多くは、車両の車速センサーからの信号を擬似的にカットすることで走行中でも停車中であるとナビに誤認させていました。
この仕組みにより、以下のような不具合が発生することが報告されています。
ナビゲーション機能の不具合
ナビシステムはGPSだけでなく、車速パルスやジャイロセンサーなど複数の情報を統合して自車位置を正確に割り出しています。車速信号がカットされるとトンネル内や高層ビル街などGPSの電波が届きにくい場所で地図上の自車位置が完全に停止したり、大きくズレてしまったりする不具合が起こります。
安全運転支援システムの不具合
レクサスRXに搭載されている「Lexus Safety System +」などの先進安全機能は、車速情報を基に作動しています。そのため、テレビキャンセラー使用中に以下のような機能が制限されたり、正常に作動しなくなったりする可能性があります。
注意が必要な安全運転支援システム
- レーントレーシングアシスト(LTA)
- レーンチェンジアシスト(LCA)
- アダプティブクルーズコントロール
- アドバンストドライブ(渋滞時支援)
幸いなことに、近年開発された新しいタイプのテレビキャンセラー(後述するブルーバナナ製品など)は、これらの問題を解決しています。独自の技術で車速信号をカットすることなくテレビ視聴を可能にし、ナビゲーションや安全機能への影響を最小限に抑えることができるようになっています。
製品を選ぶ際には価格だけでなく、こうした機能への影響が少なく信頼性の高いモデルを選ぶことが極めて重要です。
レクサスRXのテレビキャンセラーの製品と依頼先
- 取り付け工賃の目安はどれくらいか
- ディーラーでの取り付け可否と注意点
- オートバックスでの取り付けについて
- ブルーバナナとデータシステム製品比較
- みんカラでの評判やレビューを参考に
- レクサスRXで最適なテレビキャンセラーの選び方
取り付け工賃の目安はどれくらいか
レクサスRXにテレビキャンセラーを取り付ける際の費用は、「製品本体の価格」と「取り付け工賃」の合計で決まります。依頼する業者によっては工賃や取り扱い製品が異なるため、総額には幅があります。
ここでは、主な依頼先ごとの費用の目安をまとめてみました。
依頼先 | 製品代の目安 | 工賃の目安 | 総額の目安 |
---|---|---|---|
ディーラー | 約20,000円~30,000円 | 約10,000円~15,000円 | 約30,000円~45,000円 |
オートバックスなどカー用品店 | 約10,000円~25,000円 | 約8,800円~16,500円 | 約20,000円~40,000円 |
ナビ男くんなど専門店 | (工賃込み価格) | (工賃込み価格) | 約41,000円~ |
このように、依頼先によって価格とサービス内容が大きく異なります。単純な安さだけでなく、製品の品質や取り付け技術の高さ、そして万が一の際の保証なども含めて総合的に判断することが重要です。
ディーラーでの取り付け可否と注意点
新車購入時や点検の際に、ディーラーでの取り付けを検討する方もいるでしょう。ディーラーに依頼する最大のメリットは、車両のことを最もよく知る整備士に取り付けてもらえるという安心感です。
しかし、いくつかの注意点があります。まず、テレビキャンセラーはレクサスの純正オプションではないため、すべてのディーラーが取り付けに対応しているわけではありません。
店舗の方針によっては、社外品の取り付けを断られるケースもあります。また、取り付けに対応してくれた場合でも、以下の点を確認しておく必要があります。
- 保証の問題:テレビキャンセラーが原因でナビや電装系に不具合が生じた場合、メーカーの新車保証が適用されなくなる可能性があります。この点についてはディーラーに事前に確認することが不可欠です。
- 製品の選択肢:ディーラーが提携している特定のメーカーの製品しか選べないことが多く、最新の高性能な製品が選択肢にない場合があります。
- 費用の問題:他の業者に比べて、工賃が割高に設定されている傾向があります。
もしディーラーに依頼する場合は、「どのメーカーの製品を取り付けるのか」「保証はどうなるのか」という2点を必ず明確にしておきましょう。安心のためと思って依頼したのに、後でトラブルになるのは避けたいですからね。
ディーラーへの依頼は安心感という面で魅力的ですが、これらの注意点を十分に理解した上で検討することが賢明です。
オートバックスでの取り付けについて
オートバックスをはじめとするカー用品店は、テレビキャンセラーの購入から取り付けまでを一度に行える手軽さが魅力です。多くの店舗で様々なメーカーの製品が取り扱われており、選択肢が広いのもメリットと言えるでしょう。
ただし、ディーラーと同様に注意すべき点もあります。最も大きなポイントは、店舗や作業を行うピットスタッフによって取り付けの技術力に差があるという点です。
レクサスRXのような高級車の内装パネルの脱着には、専門的な知識と経験が求められます。経験の浅いスタッフが作業した場合、内装に傷が付いたり、取り付けが不完全だったりするリスクも考えられます。
- 製品選び:スタッフに相談しながら、自分の車に合った製品を選べる。
- 持ち込み対応:インターネットなどで安く購入した製品を持ち込んで、取り付けだけを依頼することも可能な場合がある。(ただし、工賃は割高になることが多い)
- 技術力の確認:可能であればレクサスのような車種の作業経験が豊富かどうかを事前に店舗に確認すると安心です。
手軽に依頼できる反面、作業品質が一定でない可能性があることを理解しておく必要があります。特に輸入車や高級車の作業実績が豊富な店舗を選ぶなど店選びが重要になります。
ブルーバナナとデータシステム製品比較
テレビキャンセラー市場には多くの製品が存在しますが、中でも知名度が高いのが「データシステム社」の製品と近年レクサスオーナーから高い支持を得ている「ブルーバナナ社」の製品です。
特に、ナビや安全機能への影響が懸念される新型レクサスRXにおいては、両者の違いを理解して選ぶことが重要です。
項目 | ブルーバナナ (SNTCシリーズ) | データシステム (一般的な製品) |
---|---|---|
ナビへの影響 | ほぼ影響なし (GPSカットされない) | 製品によるが、自車位置が停止・ズレる可能性あり |
安全機能への影響 | 一部機能(LCA等)に制限はあるが、影響は少ない | 影響が出る可能性が高い |
操作方法 | ステアリングスイッチで操作 (後付け感なし) | 後付けの物理スイッチで操作 |
価格帯 | 比較的高価 | 比較的安価なモデルからある |
特徴 | 純正機能を損なわない思想で開発。フルオートタイプやリターン映像機能など利便性が高い。 | 豊富なラインナップと実績。広く普及しているため入手しやすい。 |
結論として、新型レクサスRXのように車両システムが複雑な車種には、価格は高くともナビや安全機能への影響が最小限に抑えられているブルーバナナ社製の製品が適していると言えます。従来のGPSをカットする方式の製品は、多機能なRXの性能を十分に活かせなくなる可能性があるため、慎重な検討が必要です。
みんカラでの評判やレビューを参考に
製品や取り付け業者を選ぶ上で、非常に参考になるのが「みんカラ」に代表されるカーSNSのユーザーレビューです。実際に自分のレクサスRXと同じ車種にテレビキャンセラーを取り付けたオーナーのリアルな声や失敗談は、カタログスペックだけでは分からない貴重な情報源となります。
みんカラ活用のメリット
- 特定の製品を使用した際の、具体的なメリット・デメリットが分かる
- 取り付け作業の様子(DIY情報)や、ショップの評判を知ることができる
- 「この製品ではナビがズレた」「このショップは作業が丁寧だった」など、実体験に基づいた情報が得られる
一方で、みんカラの情報を鵜呑みにするのは危険も伴います。以下の点に注意して、情報を取捨選択する視点が必要です。
- 情報の鮮度:レビューが書かれた時期が古いと製品の仕様や価格が変わっている可能性があります。
- 個人の主観:レビューはあくまで投稿者個人の感想です。同じ製品でも満足度は人によって異なります。
- 車両の年式やグレード:同じRXでも年式やナビの種類によって適合する製品や不具合の出方が違うため、自分の車と条件が同じかを確認することが重要です。
みんカラは強力な情報収集ツールですが、あくまで一つの参考情報として活用し、最終的には公式サイトの情報や専門店の意見と合わせて総合的に判断することが失敗しないための秘訣です。
[レクサス RX] テレビ・ナビキットの評価・評判・口コミ|パーツレビュー
レクサスRXで最適なテレビキャンセラーの選び方
これまで解説してきた情報を基に、最適なレクサスRX用テレビキャンセラーを選ぶためのポイントをまとめます。
- ナビや安全機能への影響を最優先する
特に新型RX(2022年12月以降)では、ナビや安全運転支援システムへの影響が少ない製品を選ぶことが最も重要です。GPS信号をカットしないタイプの高機能な製品を推奨します。
- 取り付け方法と業者を慎重に選ぶ
製品の性能を100%引き出すには、確実な取り付け作業が不可欠です。安心感を求めるならディーラー(要事前確認)、コストと品質のバランスを重視するならナビ男くんのような専門店、手軽さを求めるなら信頼できるカー用品店と自分の優先順位に合わせて選びましょう。
- 保証の有無を確認する
製品自体の保証期間はもちろん、取り付け作業に対する保証や万が一車両に不具合が出た際の対応について、事前に業者に確認しておくと安心です。
- 総合的なコストパフォーマンスで判断する
目先の製品価格や工賃の安さだけで選ぶと「ナビが使えなくなった」「保証が受けられなくなった」など、結果的に高くつく可能性があります。価格・品質・機能性・保証などを総合的に見て、最もコストパフォーマンスに優れた選択をすることが大切です。
- 「同乗者のため」という目的を忘れない
走行中の画面注視は運転者には禁止されています。この大原則を守り、あくまで同乗者の快適性を向上させるためのアイテムとして正しく活用しましょう。