レクサスRXの7人乗りはホントに狭い?購入前に知るべきこと

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高級SUVの代名詞として知られるレクサスRXですが、その7人乗りモデルについて「3列目シートが狭いのでは?」という声を耳にしたことはありませんか。現在では新車販売が廃止され、新型に設定なしという状況もあり、中古での購入を検討している方にとっては、実際の使い勝手やレビューが気になるところでしょう。
特に中古価格と実用性のバランスは、購入を決断する上で重要な判断材料になります。この記事では、レクサスRX 7人乗りの広さに関する評価からユーザーの正直なレビュー、そしてなぜ廃止されたのかという背景まで購入前に知っておくべき情報を徹底的に解説します。
記事のポイント
- レクサスRX 7人乗りの3列目シートの実際の広さ
- 購入者による正直なレビューと評価
- 7人乗りモデルが廃止され新型に設定がない理由
- 現在の中古車市場での価格相場と選び方のポイント
レクサスRX7人乗りの実力と使い勝手
- 3列シートを持つRX450hLとは
- 3列目シートは本当に狭いのか
- 他の7人乗りSUVとの広さ比較
- ユーザーの本音レビューから見る評価
- メリットと柔軟なシートアレンジ
- 荷室の広さとベビーカー積載の可否
3列シートを持つRX450hLとは
レクサスRXのラインナップにおいて、7人乗りの3列シート仕様を提供していた唯一のモデルが「RX450hL」です。このモデルは、標準の5人乗りモデル(RX450h)をベースに、ボディ後方を110mm延長することで3列目シートのスペースを確保していました。
パワートレインには、3.5L V型6気筒エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたものを採用し、パワフルな走行性能と優れた燃費効率を両立させています。レクサスならではの高級感あふれる内装や卓越した静粛性はそのままに、多人数乗車のニーズに応える実用性をプラスしたのがRX450hLの最大の特徴と言えるでしょう。
あくまで「必要な時に7人乗れる」というコンセプトであり、常時7人で使用するというよりは、普段は5人乗りとして広々と使い、週末の家族でのお出かけや子どもの友人を乗せる際などに3列目シートを活用するといった柔軟な使い方を想定して設計されています。
RX450hLの基本情報
- モデル名: レクサス RX450hL
- 特徴: 5人乗りモデルを110mm延長した3列シート・7人乗り仕様
- パワートレイン: 3.5L V6エンジン + ハイブリッドシステム
- コンセプト: 高級感と静粛性に加え、時々の多人数乗車に対応する実用性
3列目シートは本当に狭いのか
結論から言うと、レクサスRX 7人乗りの3列目シートは、他の大型ミニバンやSUVと比較すると「狭い」と感じられる可能性が高いです。これは物理的なスペースの限界であり、購入を検討する上で最も理解しておくべきポイントになります。
具体的な寸法を見ると、頭上空間(ヘッドクリアランス)は約880mm、足元空間(レッグルーム)は約710mmとされています。数値だけでは分かりにくいですが、実際に大人が座るシーンを想定すると以下のようになります。
身長170cm程度の標準的な体格の大人であれば、短時間・短距離の移動なら何とか座れるレベルです。
しかし、膝が前のシートに近づき、姿勢の自由度も低いため、長距離の移動ではかなりの窮屈さを感じることは避けられないでしょう。主に小学生くらいまでのお子様専用の「エマージェンシーシート(緊急用座席)」と捉えるのが実態に近いと言えます。
3列目シートの広さに関する注意点
レクサスRXの3列目は、あくまで補助的な座席です。大柄な大人が快適に長時間過ごすためのスペースは確保されていません。購入前には必ず実車で3列目シートの広さを確認し、ご自身の利用シーンに合っているかを慎重に判断することをおすすめします。
他の7人乗りSUVとの広さ比較
では、レクサスRX450hLの3列目シートは、他の国産7人乗りSUVと比較してどれくらいの違いがあるのでしょうか。代表的なライバル車種であるマツダ・CX-8と比較してみましょう。
CX-8は、開発当初から3列目シートの居住性を重視して設計されているため、各部の寸法に余裕があるのが特徴です。以下の表は、両車の3列目シート周辺の寸法を比較したものです。
3列目シート空間の比較(参考値)
項目 | レクサス RX450hL | マツダ CX-8 |
---|---|---|
頭上空間 | 約880mm | 約930mm |
足元空間 | 約710mm | 約740mm |
横幅(座面) | 約1200mm (2人掛け) | 約1100mm (2人掛け) |
このように比較すると、特に頭上空間(ヘッドクリアランス)において差が見られます。CX-8は後部に行くにつれてルーフ形状が四角に近いデザインになっているのに対し、RXは流麗なクーペスタイルを重視しているため、後席の頭上空間が犠牲になっている側面があります。「狭い」という評判は、こうしたデザイン思想の違いから来ている部分も大きいのです。
ユーザーの本音レビューから見る評価
実際にRX450hLを所有している、あるいは所有していたユーザーのレビューを見ると、評価は利用目的によって大きく分かれる傾向があります。ここでは、特に多く見られる不満点や正直なレビューを3つ紹介します。
不満点1:やはり3列目は狭く長距離は無理
これは最も多い意見です。「大人が乗るには狭すぎる」「子供でも長時間は嫌がる」といった声が多数見られます。購入後に「思ったより使えない」と感じてしまう最大の要因がこの3列目の居住性です。
不満点2:3列目への乗降性が悪い
3列目へのアクセスは、2列目シートを倒して乗り込む必要があります。開口部がそれほど広くないため、特に大人は体をかがめて乗り降りする必要があり、決してスムーズとは言えません。「子供の乗り降りですら少し手間取る」という意見もあり、頻繁に利用するにはストレスを感じる可能性があります。
不満点3:3列目使用時の荷室がほぼ無い
7人乗車時は、3列目シートが荷室スペースを大きく占有します。その結果、荷室の奥行きがほとんどなくなり、スーパーでの買い物カゴ1つ分程度のスペースしか残りません。当然ながら、ベビーカーのような大きな荷物を積むことは不可能です。家族7人で旅行に出かける、といった使い方は現実的ではないでしょう。
これらのレビューから分かるように、RX450hLは「毎日7人が乗るための車」ではなく、「たまに6~7人乗ることがある」というライフスタイルの方向けの車と言えます。
メリットと柔軟なシートアレンジ
ここまでデメリットを中心に見てきましたが、もちろんメリットも存在します。最大のメリットは「レクサスRXという高級SUVに乗りながら、いざという時には7人乗れる」という保険的な価値です。
普段は3列目シートを格納しておくことで、5人乗りモデルと同様の広大なラゲッジスペースを確保できます。9.5型のゴルフバッグを4個積載できるほどの容量があり、日常使いで困ることはまずありません。
3列目シートは電動で格納・展開が可能で、操作も非常に簡単です。この手軽さが、「必要な時だけサッと3列目を使う」という柔軟な運用を可能にしています。例えば、普段は夫婦2人でゆったりと乗り、週末に孫を乗せて出かける、といった使い方には最適な一台と言えるでしょう。
荷室の広さとベビーカー積載の可否
前述の通り、RX450hLの荷室の広さは、3列目シートの使用状況によって大きく変わります。
- 3列目シート格納時(5人乗りモード)
奥行きも高さも十分な、広大なラゲッジスペースが広がります。この状態であれば、大型のベビーカーはもちろん、キャンプ用品や複数のスーツケースなども余裕で積載可能です。レクサスRX本来のSUVとしての積載能力をフルに発揮できます。 - 3列目シート使用時(7人乗りモード)
荷室空間は著しく制限されます。奥行きが非常に短くなるため、A型やB型といった一般的なベビーカーを積むことはまず不可能です。非常にコンパクトに折りたためるタイプの簡易的なバギーであれば、ギリギリ積める可能性もありますが、基本的には「ベビーカーは積めない」と考えておくのが無難でしょう。 - 荷室利用のポイント
「7人乗る時は荷物は載らない、荷物を載せる時は5人まで」と割り切って考えることが、この車と上手に付き合うコツです。
レクサスRX7人乗りの中古市場と現状
- 7人乗りモデルが廃止された理由
- 新型に3列シート設定なしの背景
- 現在の中古 価格相場と購入時の注意点
- どんなライフスタイルの人に向いているか
- レクサスRの 7人乗りは今、買うべきか
7人乗りモデルが廃止された理由
RX450hLは、2022年に行われたレクサスRXのフルモデルチェンジをもってラインナップから姿を消し、7人乗りモデルは廃止されました。その背景には、いくつかの理由が考えられます。
最も大きな理由は、販売台数が想定ほど伸びなかったことにあると言われています。
3列目シートの居住性という課題もあり、多人数乗車のニーズを持つユーザーの多くが、より実用性の高いミニバンや、他の3列シートSUVを選択した結果と考えられます。
また、7人乗り仕様はボディを延長しているため、重量が増加し、運動性能や燃費にも少なからず影響を与えます。これも販売不振の一因となった可能性があります。
新型に3列シート設定なしの背景
7人乗りモデルの廃止に伴い、現行の新型レクサスRXには3列シートの設定がありません。これは、レクサスが新型RXで目指した方向性と深く関係しています。
新型RXは、「走る楽しさ」や「対話できる走り」を徹底的に追求して開発されました。
ボディ剛性の向上や軽量化、そして新たな4WDシステム「DIRECT4」の採用などドライビング性能を最優先に設計されています。この開発思想において、ボディを延長して重量を増やす3列シート仕様は、目指す走りの実現にはそぐわないと判断されたのです。
レクサスのSUVラインナップ戦略
レクサスには、より大型で3列シートを持つ本格SUVとして「LX」や「GX(海外モデル)」が存在します。
多人数乗車のニーズにはこれらのモデルで応え、RXは本来の強みである上質な走りと快適性を追求するというラインナップ内での役割分担を明確にした結果とも言えるでしょう。
現在の中古 価格相場と購入時の注意点
新車での購入が不可能になった今、レクサスRX 7人乗りを手に入れる方法は中古車のみとなります。気になる中古価格ですが、2025年7月時点のデータによると、おおよそ400万円から680万円程度の価格帯で推移しています。
年式や走行距離、グレードによって価格は変動しますが、一つの狙い目となるのは総額420万円前後で走行距離5万km台の車両です。このあたりであれば、コンディションと価格のバランスが良い車両を見つけやすいでしょう。
また、中古車を選ぶ際は、価格だけでなく車両の状態をしっかり確認することが重要です。
特に3列目シートは電動格納機能が付いているため、購入前に必ず動作確認を行いましょう。なお、レクサスディーラーが扱う認定中古車(CPO)は、保証も手厚く品質も高いため、安心して乗りたい方にはおすすめです。
どんなライフスタイルの人に向いているか
これまでの情報を総合すると、レクサスRX 7人乗り(RX450hL)は、以下のようなライフスタイルの方に特におすすめできる車と言えます。
RX450hLに向いているのはこんな人
- 普段は1人~4人で乗ることが多いが、年に数回、祖父母や友人を乗せる機会がある
- ミニバンのような生活感のある車は避けたいが、いざという時の多人数乗車は諦めたくない
- レクサスブランドの高級感、静粛性、上質な乗り心地に魅力を感じている
- 3列目の使用頻度は低く、主に子供用と割り切って考えられる
逆に、日常的に5人以上で乗ることが多い方や3列目にも大人が快適に乗ることを求める方には、残念ながら不向きと言わざるを得ません。自身のライフスタイルと車の特性が合致するかどうかを冷静に見極めることが購入後の満足度に繋がります。
レクサスRXの7人乗りは今、買うべきか
この記事の要点をまとめます。レクサスRX 7人乗りモデル(RX450hL)の購入を検討している方は、以下のポイントを最終確認してください。
- レクサスRXの7人乗りはRX450hLというモデル
- 標準モデルよりボディが110mm長いのが特徴
- 3列目シートは他のSUVやミニバンに比べ狭い
- 特に大人の長距離移動には不向き
- 3列目は子供用の緊急用座席と考えるのが妥当
- デザイン優先のため後席の頭上空間に影響が出ている
- ユーザーレビューでも3列目の狭さは多く指摘される
- 乗降性の悪さや3列目使用時の荷室の狭さも不満点
- メリットは必要な時だけ7人乗れる柔軟性
- 普段は広大な荷室を持つ高級SUVとして使える
- 2022年のフルモデルチェンジで7人乗りは廃止された
- 新型RXは走行性能を重視したため3列シート設定なし
- 購入方法は中古車のみとなる
- 中古価格の相場は約400万円から680万円
- たまに多人数乗車が必要な高級SUV志向の人におすすめ
- 日常的に大人数で乗る家庭には不向き