レクサスRXの後部座席は狭い?広さ・乗り心地を徹底解説

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レクサスRXの後部座席について、その実際の広さや使い勝手に関心をお持ちではありませんか。高級SUVとして知られる一方で、インターネット上では後部座席が狭い、あるいは内装が価格に見合わずしょぼいといった評価を目にすることもあり、購入を検討する上で不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
また、リクライニングの角度やシートの倒し方や実際の乗り心地はどうなのか、もしリアモニターを付けるなら金額はどのくらいかなど具体的な疑問は尽きません。この記事では、そうした疑問や不安を一つひとつ解消するため、レクサスRXの後部座席に関する情報を網羅的に掘り下げ、その実力と魅力を徹底的に解説します。
記事のポイント
- レクサスRX後部座席の実際の広さとライバル車との比較
- リクライニングやシートアレンジなど機能面の詳細な使い勝手
- 「しょぼい」という噂は本当?グレードごとの内装や乗り心地の違い
- リアモニターや7人乗りモデルなど気になる点の有無と実用性
レクサスRXの後部座席は本当に狭い?空間を徹底検証
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- 狭いという噂は本当か?ライバル車と比較
- 後席の乗り心地はグレードによって違う?
- 内装がしょぼいと言われる理由を分析
- 電動リクライニングの便利な使い方
- 快適なリクライニングの角度と調整方法
狭いという噂は本当か?ライバル車と比較
レクサスRXの後部座席が「狭い」という評価は、特に5人乗りモデルにおいては、必ずしも事実とは言えません。むしろ、同クラスのライバル車と比較しても優れた居住空間を確保していることが分かります。後部座席の広さを判断する重要な指標の一つに前の座席との膝周りのスペースがあります。実際に比較してみましょう。
後部座席・膝周りの空間比較(運転席を標準位置に設定)
順位 | 車 | こぶしの数 | 全長(㎜) |
---|---|---|---|
1位 | レクサスRX(5人乗り) | 約3個分 | 4,890 |
2位 | トヨタ クラウンクロスオーバー | 約2.5個分 | 4,930 |
3位 | マツダ CX-8 | 約2個分 | 4,925 |
3位 | スバル レガシィアウトバック | 約2個分 | 4,870 |
3位 | レクサスRX(旧型6,7人乗り) | 約2個分 | 5,000 |
このように、5人乗りモデルのレクサスRXは、全長がより長いクラウンクロスオーバーやCX-8をもしのぎ、トップクラスの膝周り空間を誇ります。大人の男性が座っても足が窮屈に感じることはほとんどないでしょう。
次に、室内の幅と高さを見てみます。
室内寸法比較
車 | 室内幅(㎜) | 室内高(㎜) |
---|---|---|
レクサスRX | 1,590 | 1,200 |
トヨタ クラウンクロスオーバー | 1,540 | 1,170 |
マツダ CX-8 | 1,540 | 1,250 |
スバル レガシィアウトバック | 1,545 | 1,245 |
室内幅はライバル車より約5cmも広く、大人3人が乗車した際の横方向のゆとりは大きいです。一方で、室内高はCX-8などに比べるとやや低めですが、頭上空間が窮屈に感じるレベルではありません。「狭い」という印象は、7人乗りモデルの3列目を意識した場合や全高に対する視覚的なイメージから来ている可能性が考えられます。
後席の乗り心地はグレードによって違う?
レクサスRXの後部座席の乗り心地は、全グレードで高い水準にありますが、選択するグレードによって快適性の質が異なるのは事実です。
最も大きな違いはシート素材です。
- version L: 上質な「セミアニリン本革」を採用。非常に柔らかく肌触りが良いだけでなく、適度な摩擦があるためカーブなどでも体が滑りにくく、長距離移動の疲労を軽減します。
- F SPORT: スポーティな走行を想定した「F SPORT専用本革」を使用。体をしっかりと支えるホールド性が高く、運転席との一体感を後席でも味わえます。
- 標準グレード(旧モデル等): 耐久性と通気性に優れたファブリック素材が中心。夏場でも蒸れにくく、冬場も本革のように冷たくなりにくいのがメリットです。
また、乗り心地を向上させる装備も充実しています。後席の温度を独立して調整できる「トリプルゾーン独立温度コントロール制御」は全グレードで利用でき、快適な室内環境を保てます。さらに、上位グレードには後席シートヒーターやベンチレーション(送風機能)も備わり、季節を問わず快適なドライブを楽しめるでしょう。
中央席の乗り心地について
後部座席の中央は、左右の席に比べて座面が少し盛り上がっており、ホールド性も低くなります。そのため、路面の振動が伝わりやすく、長時間の乗車では左右の席より疲れやすいかもしれません。
大人3人での長距離移動が多い場合は、一度実車で確認することをおすすめします。
内装がしょぼいと言われる理由を分析
「レクサスRXの内装がしょぼい」という意見は、主に個人の期待値とのギャップやデザインの好みから来るものと考えられます。
レクサスの内装は、華美な装飾を多用するのではなく、素材の質感や緻密な作り込みによって上質さを表現する思想で作られています。例えば、version Lに設定されているオーナメントパネルは、天然の木材である「アッシュ」や「バンブー」を使用しており、触れた時の感触や見た目の美しさは一級品です。
また、運転に集中できる空間を目指した「Tazuna Concept」に基づいたコックピットデザインは、スイッチ類を巧みに配置し、視線移動を最小限に抑えています。この機能性を追求したシンプルさが、人によっては「装飾が少なくしょぼい」と感じられる原因かもしれません。
「しょぼい」というよりは、「洗練された大人のためのミニマリズム」と捉えるとしっくりくるかもしれません。無駄を削ぎ落とした先に本質的な高級感があるというのがレクサスの考え方と言えるでしょう。
さらに、ドアの開閉を電動でアシストする「e-ラッチシステム」など、目に見える部分だけでなく、体験価値を高める機能も内装の魅力に含まれます。これらの点を総合的に判断すれば、決して「しょぼい」という言葉で片付けられるものではないことが理解できるはずです。
電動リクライニングの便利な使い方
レクサスRXの後部座席には、一部グレードを除き電動リクライニング機能が標準装備されており、これが非常に便利です。操作は後席ドア側のシート側面下部にあるスイッチで行います。
このスイッチを操作するだけで、乗員は座ったまま手軽に背もたれの角度を無段階で調整できます。これにより、以下のようなシーンで後席の快適性が格段に向上します。
- 長距離ドライブでの休憩時: シートを深く倒してリラックスした姿勢で休息できます。
- 仮眠を取りたい時: まるでラウンジチェアのように体を預けることが可能です。
- 車窓の景色を楽しみたい時: 少しだけシートを起こして、最適な視界を確保できます。
荷室側からも操作可能
特筆すべきは、ラゲージルームの側面にもシートを操作するスイッチが備わっている点です。大きな荷物を積む際にわざわざ後席ドアを開けてシートを倒す必要がありません。荷室側からスイッチ一つで背もたれを倒したり、元の位置に戻したりできるため、荷物の積み下ろしが非常にスムーズになります。
快適なリクライニングの角度と調整方法
レクサスRXの電動リクライニングは、その可動域の広さも魅力の一つです。背もたれは、最大で約37度まで倒すことができます。
この37度という角度は、一般的なセダンやSUVの後席リクライニング機能と比較してもかなり大きい部類に入ります。これにより、乗員は単に「少し倒す」のではなく、「深くくつろぐ」姿勢をとることが可能になります。
調整方法は非常にシンプルで、前述の通りシート側面のスイッチを操作するだけです。スイッチを押し続けている間、シートは滑らかに動き、好きな位置で指を離せばその角度で固定されます。段階式ではないため、まさにミリ単位での自分だけのベストポジションを見つけることができます。
リクライニングとシートスライドの組み合わせ
過去に設定のあった7人乗りモデル「RX450hL」などでは、2列目シートにスライド機能も備わっていました。リクライニング機能とこのスライド機能を組み合わせることで足元空間を最大限に広げつつ、最もリラックスできる姿勢を作り出すことが可能です。
レクサスRXの後部座席の機能性と使い勝手を深掘り
- シートの簡単な倒し方とラゲッジ活用術
- リアモニターのオプションと金額を解説
- 7人乗り3列目シートの実用性はどうか
- チャイルドシートの取り付けは簡単?
- Fスポーツの後部座席デザインの特徴
- レクサスRXの後部座席は広さと快適性を両立
シートの簡単な倒し方とラゲッジ活用術
レクサスRXの後部座席は、簡単な操作で倒してラゲッジスペースを拡大できる非常に実用的な設計になっています。
最大の特徴は、4:2:4の分割可倒式シートを採用している点です。これにより、乗車人数や荷物の形に合わせて多彩なシートアレンジが可能です。
具体的な活用術
- 中央だけを倒す: 4人乗車したまま、スキー板やスノーボード、釣り竿といった長尺物を積載できます。
- 片側だけを倒す: 3人乗車して、自転車やベビーカーなど大きめの荷物を積む際に便利です。
- 全てを倒す: 広大なフラットスペースが出現します。ラゲッジスペースの奥行きは約2,000mm以上となり、キャンプ用品など大量の荷物を積んだり、大人2人が足を伸ばして休憩したりすることも可能です。
前述の通り、シートを倒す操作はラゲージルーム側面のスイッチで電動で行えるため、力は全く必要ありません。この手軽さと柔軟なスペース活用術が、レクサスRXを単なる高級車ではなく、アクティブなライフスタイルにも応える万能SUVにしている理由の一つです。
リアモニターのオプションと金額を解説
後席にお子様を乗せる機会が多い方にとって、リアモニター(後席用ディスプレイ)の有無は気になるポイントでしょう。
結論から言うと、現行のレクサスRXには、メーカーオプションとしてリアモニターの設定はありません。そのため、オプションとしての金額も存在しないことになります。
これは、近年スマートフォンやタブレット端末が広く普及したことが背景にあると考えられます。
乗員がそれぞれ自分のデバイスで好きなコンテンツを楽しむスタイルが主流となり、全席共通の映像を流すリアモニターの需要が変化してきたためです。
リアモニターが必要な場合の代替案
どうしても後席で映像を楽しみたい場合は、以下のような方法があります。
- 社外品の後付けモニターを設置する: カー用品店などで様々な種類の後付けモニターが販売されています。専門業者に依頼すれば、純正品のように美しく取り付けてもらうことも可能です。
- タブレットホルダーを活用する: 最も手軽でコストを抑えられる方法です。前席のヘッドレストに取り付けるタイプのホルダーを使えば、手持ちのタブレットをリアモニターとして活用できます。
レクサスRXの後席にはUSB Type-Cポートが複数設置されているため、タブレットを充電しながら長時間使用できる点も安心です。
7人乗り3列目シートの実用性はどうか
レクサスRXには、過去のモデル(2017年〜2022年のRX450hLなど)に7人乗り・3列シート仕様がラインナップされていました。この3列目シートの実用性について解説します。
正直なところ、この3列目シートは、大人が長時間快適に過ごすためのスペースではありません。主な用途としては、以下のようになります。
- 小学生くらいまでのお子様専用席
- 駅までの送迎など短距離移動の際の緊急用
足元や頭上の空間はかなり限られており、大人が座ると膝を大きく曲げた体育座りのような姿勢になりがちです。3列目への乗り降りも、2列目シートを前にスライドさせて行うため、決してスムーズとは言えません。
購入前に必ず実用性を確認
「大家族で長距離旅行をしたい」というような3列目シートを恒常的に使用する目的で7人乗りモデルを検討している場合は、注意が必要です。購入前に必ず実車で3列目の居住性を確認し、ご自身のライフスタイルに合っているかを慎重に判断することをおすすめします。
ただ、普段は広い荷室を持つ5人乗りとして使い、いざという時だけ7人乗れるという柔軟性は、特定のユーザーにとっては大きなメリットとなるでしょう。
チャイルドシートの取り付けは簡単か
レクサスRXの後部座席は、チャイルドシートの取り付けが非常に簡単かつ安全に行える設計になっています。
その理由は、現在のチャイルドシート固定方式の主流である「ISOFIX(アイソフィックス)」に全グレードで対応しているからです。ISOFIXとは、シートベルトを使わずに、車体側に設けられた専用の金具とチャイルドシートを直接連結する方式です。
ISOFIXでの取り付け手順
- 後部座席の座面と背もたれの隙間にあるISOFIXの目印を探し、樹脂カバーを外します。
- 車体側の固定バー(ロアアンカレッジ)が見えるようになります。
- チャイルドシート側のコネクターを、カチッと音がするまで差し込みます。
- (必要に応じて)後部座席の裏側にあるフックに、トップテザーベルトを引っ掛けて固定します。
この手順により、誰でも確実・安全にチャイルドシートを固定できます。シートベルトで固定する際のような、締め付け不足やベルトのねじれといった取り付けミスの心配がありません。後部座席の左右2席にISOFIXアンカーが装備されているため、チャイルドシートを2脚並べて装着することも可能です。
Fスポーツの後部座席デザインの特徴
レクサスRXのスポーティグレードである「F SPORT」は、走りだけでなく、後部座席のデザインにも特別なこだわりが見られます。
F SPORTの後部座席は、通常グレードとは一線を画す、ドライバーズカーとしての空間演出がなされています。最大の特徴は、体をしっかりと支えるホールド性の高い専用本革シートです。
このシートは、コーナリング時に体が左右に振られにくいように、サイドのサポート部が大きく張り出した形状をしています。これにより、後席の乗員もクルマとの一体感を感じながら、安定した姿勢でスポーティな走りを楽しむことができます。
シートカラーもF SPORT専用の「ブラック」や情熱的な「ダークローズ」が設定されていて、座るだけで気分が高まります。
また、オーナメントパネルには、金属をスピン加工したような独特の質感を持つ「ダークスピンアルミ」が採用され、内装全体がクールで引き締まった印象に統一されています。単なる移動空間ではなく、運転の楽しさを共有するコックピットの一部として後部座席がデザインされているのが、F SPORTの大きな魅力です。
レクサスRXの後部座席は広さと快適性を両立
この記事では、レクサスRXの後部座席に関する様々な疑問について多角的に解説しました。最後に、記事の要点をまとめます。
- 5人乗りモデルの後部座席はライバル車と比較しても広い空間を確保
- 膝周りのスペースにはこぶし3個分のゆとりがあり大人でも快適
- 室内幅が広く設計されており横方向の圧迫感が少ない
- 後席の乗り心地は高く全グレードで独立エアコンを装備
- 上位グレードは上質な本革シートでさらに快適性が向上
- 「しょぼい」という評価は主観で実際は素材や質感にこだわった内装
- ほとんどのグレードで後席電動リクライニング機能が標準装備
- リクライニングは最大約37度まで無段階で調整できリラックス可能
- シート格納も電動でラゲージルーム側から手軽に操作できる
- 4:2:4の分割可倒式シートで多彩なアレンジに対応
- シートを全て倒すと奥行き2m以上の広大な荷室が出現
- メーカーオプションとしてのリアモニターの設定はない
- USBポートが充実しておりタブレット等の活用が前提
- 過去の7人乗りモデルの3列目は補助的なスペースと考えるのが妥当
- 全グレードISOFIX対応でチャイルドシートの装着は簡単かつ安全
- F SPORTはホールド性の高い専用シートでスポーティな空間を演出
レクサスRXの後部座席は、「狭い」という一部のイメージとは異なり、優れた居住性と高い機能性を両立した非常に完成度の高い空間です。購入を検討されている方は、ぜひ一度実車に座ってその快適性を体感してみて下さい。